世の中のFIREブームは過ぎ去ったように感じる。でも単なるブームが終わったというよりも、AIの影響で世の中に大きな変化が起こり、形を変えつつあるのかもしれない。
わが家の場合、夫はサラリーマンを続けているが、妻の私はFIREしたつもりでいる。FIREの目安は1年間の生活費の25倍の資金と、その資金の運用成績が4%以上であること。この2つが必要だ。
その前者で、夫と私では理想とする1年間の生活費がだいぶ異なる。夫はアメリカで普通に暮らしていけるだけの金額、私は生活費が安い国へ移住して暮らしていけるだけの金額でいいと思ってる。日本もそうだと思うが、アメリカもインフレになって、必要な生活費はだいぶあがった。だから、夫はあともう少しというところでずっとFIREできず、それに対して私はすでにFIREしたつもりになっているというわけだ。
後者に関しては、アメリカのCD(日本の銀行の定期預金のようなもの)の金利が現状4%前後なので、今のところ問題はない。ただ日本だと、3%にやっと届くかというところなので、苦労されている方も多いことと思う。
FIREしたつもりの私の経験から言わせてもらうと、FIREの達成はかなり難易度が高い。理由はただ貯金するだけでは達成できないから。必ず投資が必要になる。この投資が難しい。アメリカでは米国株のS&P500をドルコスト平均法で積み立てる方法が一般的だが、日本では為替も絡むので一筋縄ではいかない。
ただ実は、今後は簡単にFIREできる世のなかになるかもしれないとも思ってる。AIの技術が進歩して、ベーシックインカム制度が普及すれば、若いうちから年金をもらっているような感覚だし、投資で4%の利益を出し続けるのも、アルゴやAIがもっともっと賢くなって、勝手に資産運用して年利10%くらいが当たり前になるかもしれない。
もっというと、今後はAIが普及して勝手に世の中を良くしてくれれば、仕事をする必要もなくなるかもしれない。そうなると、何をしている自分が一番幸せなのか、生きがいを感じるときはどんな時か。これだけを考えて生きていける。そのために学歴が必要だと思えば頑張って勉強すればいいし、学歴なくても毎日楽しめる何かがある人は、それでいいと思う。
AIと核融合発電は、いままでにないくらい人類にとっての価値観を変える。その今までにないほどの産業革命がきたら、あまり既存のスキルやノウハウにとらわれていると、反対に生きづらくなるかもしれない。私たち50代の夫婦は、その産業革命のはしりを経験しているけど、最後まで見届けることはできるのか、できないのか。楽しみにしながら生きている。